資本家は価値通りに商品を買い、価値通りに商品を売ったにもかかわらず「利潤」を得る、このカラクリは「労働力が商品」となって売買されている資本主義社会の仕組みにあるということです。 資本家は、労働力の価値・価格を、時間や週、月ごとに賃金として後で物品ではなくお金で支払います。だから賃金は労働の対価のように錯覚してみえるのです。「賃金」は、利潤の中から払われるのではなく、時間的にも場所的にも労働現場とはまったく違った、経済的社会的な条件(賃金闘争も含め)のなかで決まるということです。(利益はかかった価値以上に利幅をプラスして流通過程で買い手から得ているわけではありません。それが原則だと、商品の売り手はすべてそれを原則とし、買った時にはプラスした利益 はなくなるはずです) 経済法則の強制によって搾取 人格的依存関係が基礎となっている奴隷制や封建社会では、身分制度による政治的支配が直接的に経済利害の関係となって奴隷や農民を搾取していましたが、それとは違って資本主義社会は、生産手段から切り離された労働者が、労働力を商品として売らなければ生きていけない経済法則(仕組み)の強制が搾取を生み出しています。 商品法則に則り労働力を等価で買ったとしても、現場で働く労働過程の実体からすれば資本主義社会は封建制度などと何一つ変わりない、不当で不等価な不払い労働を強制する紛れもない階級制度の社会です。制度上自由な雇用関係とお金で支払う賃金制度が、不払い労働の正体を覆い隠しているのです。 福岡県 北九州市 若松区 ビジネスホテル うめかぜ組合

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